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ランニングアプリの選び方。記録・コース・共有のどれで選ぶか

石井和秀 · ClearDrop · 10 min readSHARE

ランニングアプリを記録・コース・共有の三つの目的で分けて選ぶ方法と、比較したい七項目。無料で試すときの確認と、乗り換えるときの判断もまとめます。

経路の線・計測の輪・共有の記号だけを映した三枚の半透明の板と靴。「ランニングアプリの選び方」の文字
この記事の目次

機能が多いアプリが、自分に使いやすいとは限りません。比べる前に決めたいのは、記録したいのか、コースを探したいのか、共有したいのかの一つです。ここが決まらないまま機能表を見ると、全部できそうなものを選んでしまい、結局どれも使わないことになります。この記事では、目的の三つの分け方、比較したい七項目、無料で試すときの確認、そして位置情報まわりで見落としやすい設定を並べます。作る側として気づいたことも書きます。

目的を三つに分ける。全部できるものを選ばない

記録、コース、共有。アプリの役割はだいたいこの3つに分かれます。どれも載っているアプリは多いですが、得意なところは分かれます。

目的を決めずに選ぶと、機能表の広いものを選びがちです。ただ、機能が多いほど画面の項目も増えます。走りながら操作する道具なので、項目が多いのは不利に働くこともあります。

だから、いま困っていることを一つ決めてから比べます。記録が残らなくて困っているのか、行き先が決まらなくて困っているのか、共有の設定が分からなくて困っているのか。

3つのうち2つを兼ねたい場合もあります。そのときも、主にしたいほうを決めておくと選べます。両方を同じ重さで求めると、また広いものを選ぶことになります。

3つのうち、共有だけは他の2つと性質が違います。記録とコースは自分の中で完結しますが、共有は外へ出す操作です。ここを主にするなら、設定の分かりやすさを機能より優先したほうがよいと思います。

迷ったら、いま何も使っていないなら記録からでよいと思います。自分が何回走っているか、どのくらいの時間かが分かると、他の判断の材料になります。

ランニングアプリの主な役割
目的見る機能確認点
記録距離・時間・ペース・履歴計測の分かりやすさ
コース距離指定・周回・高低差安全情報と編集
共有画像・公開範囲・友人機能位置情報の隠し方

表は左右にスクロールできます。

比較したい七項目。走る前と後の両方を見る

7つのうち、下の3つが見落とされやすいです。位置情報の保存先、共有範囲、料金の範囲。どれも使い始めてからでは変えにくい部分です。

⚠️ とくに位置情報の保存先と削除方法は、入れる前に見ておく価値があります。記録が溜まってから消したくなると、まとめて消せるかどうかが問題になります。

端末やOSの対応も最初に見ます。当たり前に見えますが、途中で端末を変える予定があるなら、そのときに記録を持っていけるかまで関わってきます。

ヘルスケアやウェアラブルとの連携は、すでに使っているものがあるかで重みが変わります。無いなら見なくてよい項目で、あるなら最初に確かめる項目になります。自分に関係ない項目は飛ばしてかまいません。

  • 対応する端末とOS。
  • GPS記録と一時停止の操作。
  • コース作成・編集・案内の方法。
  • ヘルスケアやウェアラブルとの連携。
  • 位置情報の保存先と削除方法。
  • 共有範囲とプライバシー設定。
  • 無料機能、サブスク、買い切りの範囲。

無料で試すときの三つの確認。走りながら見る

1つ目は、走りながら操作できるかを見る作業です。画面で見ると分かりやすくても、走っている最中に小さなボタンを押すのは別の話です。手が汗ばんでいたり、日差しで画面が見えにくかったりします。

⚠️ 一時停止と再開は、必ず試してください。信号待ちで止める操作は、実際にいちばん使います。ここが押しにくいアプリは、毎回そこで困ります。

3つ目を最初にやっておくと、あとで楽です。やめ方を知らないまま使い始めると、やめたくなったときに探すことになります。

2つ目の「記録後の画面」では、探している情報がすぐ見つかるかを見ます。距離とペースを毎回見るなら、そこが1画面目にあるかどうかで使い心地が変わります。走ったあとは疲れているので、探す手順が増えると見なくなります。

試す期間は、2〜3回走るあいだで足ります。1回だと操作に慣れていないだけかもしれませんし、長く使うと乗り換えが面倒になります。

  1. 01 普段の短いコースで実際に使う

    記録開始、途中確認、終了が走りながら迷わないかを見ます。

  2. 02 記録が終わったあとの画面を見る

    必要な情報が見つかり、公開範囲を選べるか確認します。

  3. 03 解約とデータ削除の手順も確認する

    継続しない場合の手順と、記録を残す・消す方法を見ます。

位置情報まわりで見落としやすい設定。別の層にある

ランニングアプリは位置情報を扱うので、ここだけは入れる前に見ておく価値があります。見る場所が3つに分かれているのが、分かりにくいところです。

1つ目は端末側の許可です。「常に許可」か「使用中のみ」か。走っている最中だけ記録するなら、使用中のみで足りることがあります。種類の違いはiPhoneの位置情報「常に許可」「使用中のみ」の違いと選び方にまとめました。

2つ目はアプリ内の公開範囲です。記録が初期状態で公開になっているアプリがあります。⚠️ 端末の許可を絞っても、記録した分の公開範囲は別の設定なので、片方だけ直しても足りません。

3つ目が、いちばん見えにくいところです。アプリが組み込んでいる部品が、独自に何かを送っていることがあります。私はYORIRUNを作っていて、地図の部品が既定で位置情報を分析目的で送っていたのを見つけました。自分のコードには送る処理を一行も書いていません。経緯は位置情報を送らないつもりだった。地図SDKが既定で送っていたに書きました。

利用者の側からこの3つ目を確かめるのは難しいです。App Storeのプライバシー情報とプライバシーポリシーを見るのが、できる範囲の確認になります。読み方はアプリのプライバシーポリシーはどこを見る?探す五つの項目にまとめました。

記録を共有するときの注意は走ったルートをSNSで共有する前に確認したい四つの項目と隠し方にあります。一枚ずつは問題なくても、繰り返すと生活拠点が絞られます。

⚠️ これらは、使い始めたあとでも確かめられます。入れる前に全部を調べようとすると、比べるだけで疲れます。位置情報の許可だけ先に見て、残りは使いながら確認する形でも足ります。

記録の保存先も見ておくと安心です。端末の中だけにあるのか、サービス側にもあるのか。端末の中だけなら、機種変更のときに移す手順が要ります。アプリを消したときに何が残るかはアプリを削除するとデータも消える?四つの保存先から考えるにまとめました。

YORIRUNが解決したい部分と、解決しない部分

記録アプリは多くありますが、いつもの距離で新しい周回コースを探す部分には、まだ手間が残ると感じました。YORIRUNは距離や時間からコースを探し、走った道を記録・共有するiPhoneアプリです。

一方で、解決していない部分もはっきりしています。地図上の提案だけで、安全は保証できません。路面の状態、時間帯ごとの人通り、街灯が点いているか。どれも地図の情報には出ていません。

だから、出てきたコースも明るい時間に短く通って確かめる手順は変わりません。ここはアプリ側で埋められない部分だと考えています。

作る側として言えるのは、アプリが減らせるのは「考える手間」であって、「確かめる手間」ではないということです。行き先を毎回考えなくて済むのは大きいですが、現地で見る作業は残ります。

ランニングコースの決め方。地図で見る六つと現地で直す三つと組み合わせて判断してください。

こう書くと自社の話に聞こえるかもしれませんが、選ぶときの見方としては他のアプリでも同じです。何を減らしてくれる道具なのかを見て、減らないものは自分でやる。そこが分かっていれば、道具のせいにも期待しすぎにもなりません。

よくある疑問と、機能の多さで選ばない理由

ランニングアプリはどう選べばいいですか?

記録・コース・共有のどれで困っているかを一つ決めてから比べてください。機能が多いものを選ぶと画面の項目も増えます。走りながら操作する道具なので、項目が多いのは不利に働くこともあります。

無料のアプリでも足りますか?

目的が一つなら足りることが多いです。困っていない機能に料金を払うより、まず無料の範囲で試して、足りないところが分かってから考えるほうが無駄になりません。

試すときは何を見ればいいですか?

普段の短いコースで実際に走ってみてください。とくに一時停止と再開は必ず試します。信号待ちで止める操作はいちばん使うので、ここが押しにくいと毎回困ります。

位置情報の設定は何を見ますか?

⚠️ 見る場所が3つに分かれています。端末側の許可、アプリ内の公開範囲、そしてアプリが組み込んでいる部品の送信です。端末の許可を絞っても、記録の公開範囲は別の設定なので、片方だけでは足りません。

アプリを変えると過去の記録はどうなりますか?

移せるかどうかはアプリによります。書き出しの機能があるか、どの形式で出せるかを、入れる前に見ておくと安心です。溜まってから移したくなると、選択肢が減ります。

コースを探すアプリがあれば安全ですか?

保証できません。地図の情報から作っているので、路面や人通りまでは分かりません。アプリが減らせるのは考える手間であって、確かめる手間ではありません。出てきた道も、明るい時間に短く通って確かめてください。

複数のアプリを併用してもいいですか?

目的が分かれているなら、そのほうが合うこともあります。記録は使い慣れたもの、コース探しは別のもの、という形です。ただ、走るたびに2つ操作することになるので、そこが負担にならないかだけ見てください。

記録を続けると続けやすくなりますか?

⚠️ 記録が目的になると、記録できない日に走らなくなることがあります。端末を忘れた日に走らない、という状態になったら本末転倒です。道具が主にならないよう、ときどき見直してください。

有料プランにする判断はどこでしますか?

無料で使っていて、足りないところがはっきりしてからで足ります。最初から有料にすると、必要だったのかどうかを確かめる機会がありません。解約の場所を先に見ておくと、判断も軽くなります。

⚠️ この記事では、具体的なアプリの比較を書いていません。私が使っていないものについて書かないためです。示しているのは、比べるときに見る項目だけです。

また、料金や機能の範囲は変わります。実際の画面に表示される内容を優先してください。

覚えておくと使えるのは、目的を一つ決めてから比べるという順番です。全部できるものを探すと、機能表が広いものに行き着きます。困っていることが一つなら、そこが得意なものを選ぶほうが使い続けられます。

YORIRUN公開中YORIRUN距離や時間から周回コースを探して、走った道を記録するiPhoneアプリ。

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