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AIでアプリ名を考えるときの質問例と、埋もれない絞り込み方

NEW石井和秀 · ClearDrop · 10 min readSHARE

AIに名前の候補を出させる前に決めておく落とし方と、同名の確認を同じ依頼に含める頼み方をまとめます。実際に同名だらけの名前を選んでしまった例も書きます。

文字の積み木と名札が漏斗に集まり、下から「ClearDrop」の札が一枚だけ出てくる。「アプリ名、どう決める?」の文字
この記事の目次

アプリ名をAIに考えてもらうと、候補は山ほど出ます。困るのはそこから絞る作業です。どれも良さそうに見えるので、基準がないまま眺めると、その日の気分で決まります。私は自分の屋号で、同じ名前の企業や製品が並ぶ検索結果に埋もれました。先に5分調べていれば避けられた話です。候補を出させる前に決める五つの条件、同名の確認まで含めた頼み方、自分で検索しないと分からないこと、そして名前を変える場合の費用までまとめます。

候補を出すのは簡単。難しいのは落とすほう

「ランニングアプリの名前を30個考えて」と頼めば、すぐ出てきます。響きのよいものも混ざります。候補を出す作業そのものは、たしかに速くなりました。

問題は、どれも良さそうに見えることです。選ぶ基準がないまま眺めると、その日の気分で決まります。私はこれで一度、決めた名前をあとから捨てました。

だから順番を変えました。候補を出させる前に、落とす条件を先に書きます。条件に当てはまらないものは、どれだけ響きがよくても外します。

条件を先に書く効用がもう一つあります。候補が出てくる前なら、条件を厳しくできることです。気に入った名前ができたあとで条件を作ると、その名前が通るように条件のほうを緩めてしまいます。順番を逆にしないだけで、判断がかなり楽になりました。

先に決める落とし方。五つの条件で候補を外す

条件は5つです。どれも、候補が出てきてからでは確かめにくいものを選んでいます。気に入った名前ができたあとで条件を作ると、その名前が通るように条件のほうを緩めてしまうからです。

  1. 01 読み方が一通りに決まるか見る

    初見で読めない名前は、口で伝えられません。人に説明する場面を想像して、読み方を聞き返されそうなら外します。

  2. 02 検索したときに自分が出るか

    ここが一番重い条件です。一般的な単語の組み合わせは、既に誰かが使っています。後述しますが、私はここで失敗しました。

  3. 03 ストアで隣に何が並ぶか見る

    ストアで検索して、似た名前のアプリが並ばないか見ます。名前が似ていると、機能が違っても比べられます。

  4. 04 単語の意味が邪魔をしないか

    単語に強い意味があると、アプリの中身より先にそちらが伝わります。後から方向を変えたとき、名前だけ残って足を引っ張ります。

  5. 05 切られても分かる短さか見る

    アイコンの下、ストアの一覧、URL。長い名前は、どこかで切られます。切られた状態でも分かるかを見ます。ホーム画面のアイコン名はとくに短く、数文字で切れることもあります。

実際に埋もれた話。同じ名前が8件並んでいた

私は屋号を「ClearDrop」にしました。響きで選んで、そのまま使い始めています。

先日あらためて検索してみて、そこそこ驚きました。同じ名前が8件ほど並びます。光学機器の企業、大手ジュエリーの商品ライン、別の開発者が出している同名のアプリ、海外の非営利プロジェクト。どれも自分より長く存在していて、言語を限定しない検索結果の1ページ目に、自分のサイトは入っていませんでした。

名前で辿り着けないことは、機能では取り返せません。中身がどれだけよくても、探している人が別の何かに着いてしまいます。

いま分かっているのは、日本語の結果に絞れば1位だということです。狙いが日本語の読者なら致命傷ではない。ただ、選ぶ前に知っていれば、別の名前にしていたと思います。

この種の名前には共通点があります。一般的な英単語を2つつなげたものは、たいてい誰かが使っています。響きが良いのは、良い響きが作りやすい組み合わせだからで、同じ理由で他の人も選んでいる。きれいに聞こえる名前ほど、先客がいると考えたほうがよさそうです。

検索で埋もれると、あとから効いてくる場所が増えます。名前で検索した人に会えないのはもちろん、他所で紹介されたときも別の同名と混ざります。積み上がるはずのものが、分散していきます。

この失敗から学んだのは、名前は決める前の5分で確かめられるということでした。検索して、ストアを見て、ドメインを引く。それだけです。決めたあとに同じことをやると、都合の悪い結果が出ても見なかったことにしたくなります。

AIに出させるときの頼み方。同名の確認まで含める

同名の確認まで一緒に頼むのが肝です。別々にやると、気に入った候補ができてから調べることになり、そのころには捨てにくくなっています。

返ってきた候補は、そのまま読むと全部よく見えます。私は一度リストにして寝かせ、翌日に読み直すようにしました。前日に一番良いと思ったものが、翌日には平凡に見えることがよくあります。逆に残るものは、だいたい条件を通っているものでした。

30個も要らないのでは、と思うかもしれません。ただ、条件で落としていくと最後に5個も残りません。同名の確認を入れると、さらに減ります。多めに出させておくほうが結果的に速い。

もう一つ、出させる候補に自分の案も混ぜておくと比べやすくなります。自分で思いついた名前だけを見ていると良く見えますが、30個の中に紛れ込ませると、条件で落ちるかどうかが同じ目で判断できます。

候補を出させる

弱い頼み方

ランニングアプリの名前を30個考えてください。

強い頼み方

走る距離から周回コースを作るアプリの名前を30個挙げてください。条件は、初見で読み方が一通りに決まること、一般名詞そのままではないこと、短く書けること。各候補について、同じ名前の企業や製品が既に存在しないか、確認できるURLつきで書いてください。確認できないものは「未確認」と書いてください。

最後は自分で検索する。変えるなら早いほうがよい

候補が5つほどに絞れたら、そこからは自分で検索します。ここは任せられません。

理由は単純で、検索結果は見る人によって変わるからです。地域、言語、過去に見たページ。代わりに調べてもらった画面と、自分の画面が同じとはかぎりません。実際、言語を日本語に絞るかどうかで順位がまったく違いました。

見るのは3つです。検索結果の1ページ目に何が並ぶか、ストアで同じ名前がないか、そのドメインが取れるか。ここまで通った候補だけを残します。

ドメインは、取れるかどうかだけでなくどの形で取れるかも見ます。短い形が押さえられていて、長い形しか空いていないなら、それは既に誰かの領域だという合図です。

調べ方そのものはAIを使った競合調査の進め方|裏の取り方と、任せない判断にまとめています。名前の調査も、競合調査の一部として同じやり方が使えます。

上の2つだけは自分で見ます。結果が人によって変わるものを、代わりに見てもらっても判断できないからです。

一度付けた名前を変えるのは重い作業ですが、できないわけではありません。私は位置情報のアプリで、名前ごと変えました。

きっかけは審査での却下でした。ただ、変えたのは名前だけではありません。アプリが何をするものかを言い直した結果として、名前も変わりました。名前だけ付け替えても、中身が同じなら同じ評価になります。

このときの判断はApp Storeに「似たアプリはもう十分ある」と言われて、アプリの主語を変えたに書きました。

変えるときに一番手間がかかるのは、実は外に出た記録のほうです。配信済みのアプリが参照しているURL、他所に貼られたリンク。これらは消せないので、転送を残し続けることになります。私のサイトにも、旧名のURLからの転送がいまも生きています。消すと、配信済みのアプリからのリンクが切れるからです。

つまり、名前を変える費用は時間が経つほど上がります。まだ誰にも渡していない段階なら、変えるのはほとんど無料です。迷っているなら早いほうがよい。

変えるかどうかを迷っているなら、いま外に出ている数を数えてみるのが早いです。配信済みのアプリ、貼られたリンク、印刷したもの。数が0に近いうちは、変える費用もほぼ0です。

候補を絞るときの確認
見るところ何が分かるか任せられるか
名前で検索した1ページ目同名の先客がいるか自分で見る
ストアでの名前検索隣に何が並ぶか自分で見る
ドメインの空き短い形が押さえられていないか任せられる
読み方の揺れ口で伝えられるか任せられる
単語の意味中身より先に伝わらないか任せられる

表は左右にスクロールできます。

よくある疑問と、完璧な名前を探さないこと

  • 候補を出す前に、落とす条件を書く。
  • 同名の確認を、候補出しと同じ依頼に含める。
  • 絞ったら自分で検索する。人によって結果が違う。
  • ストアで隣に何が並ぶかまで見る。
  • 響きより、辿り着けるかを優先する。

AIにアプリ名を考えてもらっても大丈夫ですか?

候補を出す作業は任せられます。問題は絞る作業のほうです。出てきた候補はどれも良さそうに見えるので、選ぶ基準がないまま眺めると、その日の気分で決まります。候補を出させる前に、落とす条件を書いてください。

同じ名前のアプリがあるか、どう調べますか?

自分で検索するのが確実です。検索結果は地域・言語・履歴で変わるので、代わりに調べてもらった画面と自分の画面は同じとはかぎりません。私の場合、言語を日本語に絞るかどうかで順位がまったく違いました。

ドメインは空いているかだけ見ればいいですか?

どの形で取れるかまで見てください。短い形が押さえられていて長い形しか空いていないなら、それは既に誰かの領域だという合図です。空いている=先客がいない、ではありません。

響きのいい名前を選んではいけませんか?

いけないわけではありませんが、きれいに聞こえる名前ほど先客がいます。一般的な英単語を2つつなげたものは、たいてい誰かが使っています。良い響きが作りやすい組み合わせなので、同じ理由で他の人も選んでいます。

あとから名前を変えられますか?

変えられますが、時間が経つほど費用が上がります。配信済みのアプリが参照しているURLや、他所に貼られたリンクは消せないので、転送を残し続けることになります。まだ誰にも渡していない段階なら、変えるのはほとんど無料です。

候補は何個くらい出させればいいですか?

30個ほど出させています。条件で落としていくと最後に5個も残りません。同名の確認を入れると、さらに減ります。多めに出させておくほうが結果的に速いです。

全部やっても、完璧な名前は出てきません。避けたいのは、後から知って後悔する種類の失敗だけです。私の場合は同名の多さで、これは事前に5分調べれば分かることでした。

逆に言えば、5分で分かることを飛ばさなければ、あとは好みで決めてよいのだと思います。読める、被っていない、短い。この3つが通っているなら、残りは気に入ったものを選べばいい。名前は使ううちに馴染みます。

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